第二章 リウマチって、一体何?
☆二節 『リウマチ』に関する誤解
ところで、一節の初めのほうに書いたのですが、リウマチに関しては、私もかつてそうでしたが、かなり多くの人が、思い込みや誤解をしている部分があります。
実際自分がリウマチになって、「わかってないなぁ・・・」と思ったとろをまとめてみました。ここ、皆さんに読んでほしいところなので、とばし読みしないでねっ(^^;
ます、一番多いのが「リウマチって、お年寄りのなる病気でしょ?」
慢性関節リウマチの発病は25歳以上に多く、ピークは30〜40代なのだそうです。もちろん、これよりも早く発症する人も少なくありません。おっきぃは22歳で発症しましたが、同じような人もいるのです。ちなみに、15歳以下で発症するのを「若年性関節リウマチ」といいます。
じゃあ、何で「お年寄りの病気」と思われてしまうのでしょう。
その理由の一つに現時点においては「リウマチが『完治』する病気ではない」ということがあります。例えば、風邪などのように、薬などで治療して治る病気とは違い、現段階では、リウマチは完全に「治癒する」ということがいえないのです。それは、リウマチ自体の発症する原因がまだ不明であること、そしてそのため治癒するための薬がまだないからです。ちなみに、リウマチの薬(特効薬??)は、あと10年もあれば開発されるのではないかといわれています。
リウマチでは、「治癒する」とは言わず、「寛解」といいます。今リウマチの人が使っている薬は、「治す」薬ではなく、「現状をこれ以上悪くならないように止めておく」薬である、と言えばわかりやすいでしょうか(うーん、うまく表現できません、何か語弊があったらすみません)。
そういうわけで、一度リウマチを発症してしまったからには、それから先、リウマチくんとのながーーいお付き合いが始まるわけなのです。とすると、当然年齢が上になればなるほど患者数が増えていくのはわかりますよね?だって、(現段階では)「治る」病気ではないのだから。
もう一つは、一節に書いたように、「リウマチ」という言葉が、広い意味ではこの慢性関節リウマチ以外の病気も含んでいるという部分にあると思います。特に、変形性関節症という病気が、関節の疾患の中で一番多く、慢性関節リウマチと間違われやすい病気なのだそうです。この病気の最大の引き金は老化による関節の変形なのだそうです。
こういうわけで、「リウマチ」=「年寄りの病気」っていうのは、ある意味誤解であること、わかっていただけましたか?
次に多い誤解。これは、誤解というか、リウマチに付いて知らないからなのでしょうが・・・。
リウマチのことをよく知らない人の中には、誰かがリウマチになったと聞くと妙に原因を決め付けたがる人が多くいるようです。
実際に、私がそうなったばかりのとき、私の友達も家族もそうでしたから・・・。もちろん、悪気があってのことではないと思うのですが。
でも、これは要注意!リウマチになったばかりの人にとって、自分にもわからない原因を追求されるのは、とてもつらいことなのです。
上にも書いたように、現段階において、リウマチの原因は、いまだにわかっていないのです。どうやら、「自己免疫」と深い関係があるらしい・・・というくらいの状況らしいです。
要するに、病院のお医者様でも病気の原因がわからないのです。それを素人判断で「あれが悪い」「これがいけない」といわれると、リウマチ患者は、すごく責められている気になります。
私は、「食べ物の偏り(偏食)が悪い」とか「パソコン(インターネット)のし過ぎが悪い」、「ストレスためすぎなんじゃない?」などといわれて、一時期パニックになりました。そりゃぁ、私は好き嫌いが多くて、肉と魚はあまり好んで食べないし(野菜は大好きです)、HPを3つも持っている関係上インターネットもかなりやってる。ストレスに関しても、発症がちょうど卒業論文の終わった直後ということもあり、そうかもしれない・・・と少しは思ったけれど。
でも、でも!!私よりもずっと食生活が乱れている人はいっぱいいると思うし、PCだって、仕事柄私よりずっと長い時間使っている人だってたくさんいる。なのに、何で私が?何で私だけ??ストレスに関しても、私は消してストレスには弱いほうではないと思ってた。泣き言はほとんど言わなかったし、今まで自分の目の前に出てきた壁は、自分なりに努力して何とか乗り越えてきていたつもりだった。だから。正直言ってすっごく悔しかった。「あれが悪い」「これが悪い」って言われる度に、「あんたなんかに何がわかるのよ!!」って思って。
あと、良心からなのはわかるんだけど、時々「リウマチにはこれがいいから」と病院以外の治療法(らしきもの?)を持ってくる人。健康食品とか、怪しげな機械とか(^^;。よく、そういったので「リウマチが治った!」なんて広告とかあったりすると、つい・・・そういう気分にもなるかもしれませんが。
先ほど書いたように、リウマチは「治る」病気ではないのです。まれに本当に「治る」人もいるらしいのですが、それは全体の中でも10%いるかいないからしいです。
慢性関節リウマチの経過は、人によって様々で、だいたい6つのタイプがある(らしい)のですが、ここでは触れません(すみません、知識不足です)。そういったことに関しては、他のリウマチの方のHPなどを参考にしていただければと思います。
というわけで、よいものを勧めてくれるのはかまわないのですが、それがあまりにも金銭的に高いものだったりするとやっぱり負担になるし、「これをやっているから大丈夫」と過信して病院での治療を怠ってしまうと、結果悪化してしまう・・・なんて最悪の事態も多くありえるのです。
そういったものに飛びつきたい気持ちはわかりますが、あえて「補助的」な利用にとどまることをおすすめします。周りの人も、そういうこと、気をつけてくださいね。
そして、これもとても大事なこと。
今までの文章を見ていると、リウマチ=関節の病気、と思われそうですが(まぁ、確かにそうなのですが)、一節のほうにも書いたように疲れやすい、体がだるい、食欲低下、熱っぽいというような初期症状(もちろん、これらはその後も続くのですが)があります。これを、責めないでほしいのです。
ちょっと、言っている意味が分かりにくいかもしれませんね(^^;。この、疲れやすい、だるい、食欲がない・・・といった症状、一見すごく「やる気がない」ように見えてしまうんですよね。
どんな病気でもそうなのだけれど、まず、相手の立場になって考えることが大事だと思います。
特にこの「(慢性関節)リウマチ」って、名前だけはよく知れているものだからそれだけに誤解が多いものです。
病気になってしまったら、本人はやっぱりつらいのです。どんな病気でもそうでしょう?だから、まず、理解してあげてください。